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#02 若手社員×管理職【成長×change】

若手社員 食料部営業職 
難波 好晃
Yoshiaki Nanba
2015年入社
管理職 食料部課長 
渡辺 真司
Shinji Watanabe
1997年入社
食料部の若手社員と、その上司である担当課長の対談です。
入社から6年間、同じ部署の先輩後輩でもある二人に、これまでの成長の履歴や今後期待することについて、食料部門の魅力などを含めて話し合ってもらいました。
(本記事は、2021年2月実施の対談に基づき作成したものです)
―はじめに、難波さんの担当する業務内容を教えてください。
私は主に、小麦粉や澱粉など食品原材料の販売を行っています。食料部営業の業務は、売上だけでなく仕入も連動しており、各メーカーとの仕入交渉や発注管理なども担当しています。現在は、特にベーカリーのお取引先様を多く担当していますので、そういった関連副資材なども扱う商材の一部となります。

―担当している業務の魅力ややりがいはどういったところですか?
様々な業務のお取引先様とお話しすることになるので、多くの情報に触れられるところが魅力ですね。販売するのは原材料ですが、提案を通してそれらが加工され、パンやラーメンや総菜などの最終製品になって、店舗で提供されたり商品棚に陳列されるたびに大きな達成感を感じられます。

そうだよね。消費者の方に届く最終製品を、自分自身も店舗で見たり、あるいは実際に食べたりというのは、おそらく食料部の全員が感じているやりがいだと思いますね。
―では逆に、担当業務の難しいところはどういった部分ですか?
私自身が今まさに感じていることですが、取り扱う商材が多い分だけ商品知識が求められることです。食料部では、小麦粉、砂糖、食用油、大豆、澱粉など、あらゆる食品原材料を扱っていますので、お取引様との商談では、その一つひとつに関する知識を持っていないとニーズに合ったご提案ができないというのが実際の所です。私は今年で食料部営業歴6年目となりますが、業界では日々新しい技術や新たなニーズに合わせた商品が開発されていますので、商材についての勉強は終わりが見えません(笑)

―なるほど、日々勉強なのですね。
―そんな勉強熱心な難波さんですが、入社した頃の彼について渡辺課長はどんな印象をお持ちでしたか?
うーん、とにかくエンジェルのような純真無垢なイメージでしたね(笑)難波さんは当社の人員配置としては稀なケースで、18歳で営業部に配属されました。当時、私はまだ管理職ではなく、いち先輩社員という立場で彼がチームに加わることと向き合っていた訳ですが、振り返ると感慨深いものがあります。それはケンベイ営業マンという意味での教育はもちろんですが、彼にとって社会人というもののイメージが、自分達のように日々一緒に仕事をする先輩社員の姿そのものになるだろうということから、良いお手本でいなければならないという緊張感もあった気がします。仕事のやり方だけではなく、休日の過ごし方やお酒との付き合い方など、18歳の新入社員に対して伝えるべきことを整理しながら順番に伝えていくという感じでしたね。未成年でしたので、もちろん2年間は飲み会に誘うのも我慢でしたが(笑)
あらゆる面で先輩たちの影響を受けていると思います。もちろん良い意味で(笑)
―難波さんの良いところを教えてください。
そうですね、まずは素直に人の話を聴く姿勢をもっているところですね。それは当時から今でも変わらない彼の長所だと思います。また聞くだけではなくて、きちんと自分の意見を言うということについても同様です。チーム内での打合せの場面でも、相手の話を聴いて、自分の意見を伝えるということが当たり前にできていることに感心します。社内でそういう姿を見ているので、彼の営業スタイルとして、お取引先様との商談の場面でも同じようにできているだろうと安心して仕事を任せられますね。また一方で、商談における粘り強さや執着心のようなものも感じます。仕事に対して誠実に取り組んでいるからこそ、お取引先様にとって最も必要なものを提案したいという信念が生まれるものだと思うので、そういった面も間違いなく彼の魅力ですね。
―続いて難波さんより、渡辺課長はどういう人か、お手本にしている部分など教えてください。
商品知識が豊富なところや、仕事のレスポンスが早いことについて、深く尊敬しています。提案の組み立て方なども、これまでの経験などから柔軟で幅広いアプローチをお持ちなので、本当に頼もしいです。日々の営業の場面でも、お取引先様から過去の担当者として渡辺課長の名前が出てくることが多くあるし、それだけ相手に寄り添った本当に有意義な提案営業を積み重ねてこられたのだろうと思っています。
ちょっと褒めすぎで恥ずかしいですが、部下にそう感じてもらえるのは嬉しいですね。自分が入社した頃は、時代性というか商売にもまだゆとりがある部分が多くあって、若手社員はある程度じっくり学んで成長していくような余裕があったように思います。対して今の時代は、どの業界でも新入社員として配属された瞬間から即戦力として結果を求めざるを得ないような厳しさがあるのかなと。当社においても例外ではなくて、若手にも新人にもやってもらわなければならないという部分はありますが、決してひとりきりでということではなく、経験のある先輩が補佐しながら、一緒にやり遂げていくというような成長の仕方であってほしいと思いますね。
―続いて、食品業界の環境の変化について教えてください。
食品業界という視野で云えば、ここ10年だけでも様変わりしているといっても過言ではないと思いますね。実際に営業マンとして市場を見渡しても、原料メーカーも納品先も、数は大きく減少したと感じます。先ほども触れたように、時代とともに少しずつゆとりや余裕がなくなっていくなかで、大手に吸収されたり、後継者不足で廃業したりという取引先も多くありました。また消費者に近い目線でも、変化は激しいと感じます。例えば10年前というと、新潟はラーメンブームの成熟期から衰退期に差し掛かる頃でしたね。当時はコンビニの書棚にも毎月のようにラーメン特集のタウン誌が並んでいて、各ラーメン店も競うように新しい味やサービスを開発していました。それからベーカリーについても、いわゆる『パン屋さん』から『ブーランジェリー』を謳うようなハード系など本格志向な店が増えてきた頃ですね。そういう市場の傾向や、あるいはSNSを使った情報交換の変化などに伴って、食品原材料も新たな付加価値のある商品が生まれましたし、営業においても日々変化するニーズに合った提案を求められてきましたね。
―では、そういう変化の激しい環境にあるなかで、ケンベイはこれからどう変化していくべきだと思いますか?
取り扱う商材や業界によって違いはあるでしょうが、商社的な立場である食料部については、提案営業が全てだと思います。こういうものがあったらいいのになという何気ない発想をいかに具現化していくか、お取引先様がそれを実現するためにどのようなお手伝いができるのか。世の中には本当に様々なシーンがあって、常に新たなニーズが生まれ続けています。今であれば買い置きとかテイクアウトとか、キーワードは常に無数にありますね。そういうものについてのお取引先様の課題やお困りごとを聞き出し、自身の経験や知識を使って解決へ導くストーリーを描くこと、それが良質な提案営業というものだと考えています。ですので、今はそういうことを考えられる人材をひとりでも多く育てなければならないと思っています。
まさに、いま自分たちが求められていることだと感じます。これは自分だけでなく、同世代の社員たちみんなで考えていかなければならないことですが、従来踏襲のやり方や考え方から脱却して、もっと自由で柔軟な発想で仕事のやり方を変えていくべきだと感じます。教わったやり方を繰り返すだけでなく、日々の気付きプラスしてかたちを変えていくような、もっと主体的な姿勢でいなければと考えています。
―なるほど、アンテナを広く張って、能動的に働くということですね。
―では難波さんは将来どういう人材になりたいですか?
当たり前のことですが、信頼される人間になりたいと思います。それはお取引先様だけでなく、事務の方にも、配送の方にも、仕入先にも等しくですね。食料部の仕事は、商品を仕入れてお客様に販売するという流れのなかで関わる人間が大勢います。多くの人が支えあって成り立っている商売のなかで、どこか一箇所でも滞ると全体が回らなくなってしまうので、関係する全ての部分をきちんとケアできる、そんな周囲から信頼される営業マンでありたいと思います。
よく言った、頼もしい!あの純真無垢なエンジェルがこんなに成長してくれて嬉しいです(笑)
18歳から営業職に就いていて、相手にとっても年齢という要素はあるなと感じる部分はありました。ベテランの開発担当の方から見れば、若いやつが何を言っているんだというような…。ただ、こちらが熱意をもって誠実に向き合っていれば、自然と相手からも真摯に対応していただけて信頼関係を築くことができるんだというのも実感です。最近、直属の後輩ができたことによって、責任感のようなものを以前よりも強く意識するようになったこともありますね。
―難波さんの成長を本当に頼もしく感じますね。では、これからやってみたい仕事はありますか?
やってみたい仕事は沢山ある気がしますが、正直なところ、そこまで先のことを考える余裕がないというのが本音です。決してネガティブな意味ではなく、今の部署でも担当する顧客は変わりますし、それに伴って取り扱う商材も変わるという、良い意味で変化があって十分に刺激のある仕事をやらせてもらっているというか…。これがやりたいと考える前に、目の前のことに没頭しているだけで時間が過ぎていくような感覚です。…これでいいのかなと不安になりますが(汗)
心配しなくて大丈夫だよ。難波さんが日々誠実に、粘り強く営業活動をしていることを周囲はちゃんと分かっているし、目の前のことに没頭するという経験も必ず今後に活きてくるものだからね。業務を常に100%完遂し続けるのは困難だけど、そういう広い視野を持ち続けることは大切なことです。
―営業職以外の仕事にも興味はありますか?
あります。製造の現場にも興味があるし、BtoC販売のような営業もやってみたいという気持ちはあります。新しい仕事に着手する時はいつも分からないことが多くありますが、それについては年齢が若いという部分を武器にして、臆せず理解できるまで教えてもらうというスキルを身につけました(笑)やれるかやれないかではなく、やるしかないと考えてこれからも色々なことに挑戦していきたいと思います。
―渡辺課長が今後の難波さんに期待するのはどういう部分でしょうか?
難波がいれば大丈夫、と頼りにされる人材になってほしいと思います。それは人間的にも数値的な部分についても期待しています。これはおそらくどの業界にも言えることですが、以前と比較してスペシャリストと呼べる人材の育成機会は減っています。全員があらゆることをやらなければならないという意味で、厳しさは以前より増していると感じます。そういう時代環境にあって、食料部の営業マンというのは、いろいろな業界に顔を出し、多くの情報に触れる仕事です。様々な知識や経験を身につけ、あらゆる事態に対処できるような、提案営業のなかで最後はきちんと数字を出せるようなチームの中心人物になってほしいですね。難波さんは人当たりの良さとベビーフェイスでお客様の懐に入るのが上手いというか、可愛がられるキャラクターなので、そういった部分も伸ばしながら素直に伸びてほしいと思います。
ちょっとプレッシャーが掛かった気がしますが、渡辺課長の期待に沿えるように頑張りたいと思います(笑)
―では最後に、このクロストークを読んでくれている学生の皆さんへ、ケンベイ食料部の醍醐味と、就活を通じて成長するためのメッセージをお願いします。
私は、多くの人に会えることと、自分が提案した原材料が最終的に製品となって市場に出るところが食料部の醍醐味だと感じています。ケンベイは米穀部門だけではなくて、食料部門や商事部門も広く深く展開していることを学生の皆さんにお伝えしたいですね。もしかしたら、皆さんが日々の暮らしで食べているあんなものやこんなものも、ケンベイが販売した原料から作られているかもしれませんよ。
私が感じている食料部の醍醐味は、本当に多くの商材があり、それについて学ぶことができる点だと思います。学生の皆さんも、就活を進めるなかで、とにかく多くの人とコミュニケーションを取って自分から情報を集めて勉強してください。カタログだけを読んでも分からないのは、商品も会社も人間も同じです。実際に話して触れて理解できることが多いと思うので、行動を起こしてほしいと思います。
うまいことまとめるね(笑)就活については、管理職という立場からも、自己分析をしっかりと行うべきだと思います。就活で内定をもらうためだけのスキルを身につけるよりも、もっと自分の個性を見極めて、自分に合った業界や職種を見つけることに力を注いでほしいと思います。いざ会社に入って仕事をする時には、付け焼刃の知識やスキルよりも、熱意や感性のほうが大切です。チームの一員として企業で活躍してもらうには、自分のことを深く掘り下げて考え、その結果として自分が選んだ企業や業界で働いているという矜持が活きた力になってくるものだと思います。
―ありがとうございました。ひたむきに仕事に取り組むことによる成長というものを感じさせていただきました。
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