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#01 若手社員×中堅社員 【夢×challenge】

中堅社員 米穀部営業職 
清田 邦史
Kunihito Seida
2007年入社
若手社員 米穀部営業職 
稲川 拓
Taku Inagawa
2018年入社
米穀部の若手と中堅を代表する営業マン2名の対談です。
担当業務のやりがいやモチベーションの保ち方、ワークライフバランスという視点での仕事との向き合い方など、営業の第一線で活躍する二人の視点を伺ってみました。
(本記事は、2021年2月実施の対談に基づき作成したものです)
―はじめに、担当する業務内容を教えてください。
私は主に精米販売を担当しています。魚沼精米工場で製造している量販店向けの袋詰め商品や、外食・中食向けの業務用精米も扱っています。

私は量販店向けの精米に加えて、日本酒の原料となる酒米関連の業務を担当しています。
―若手の稲川さんのほうが、担当範囲が広いのですか?
担当範囲でいうと、そうなります。但し、先輩たちにフォローをしてもらいながらですが(笑)範囲が広い分、より多くの知識が必要になるので、日々勉強です。

私の場合は、入社してから14年間ずっと精米販売の業務を担当しています。業務分担は、様々な角度から組織全体で適材適所となるよう配置されると思いますが、専門的な知識を持つ人材と、幅広く対応できる人材の両方が必要になるということだと思います。稲川さんの場合は、まず多くの現場を感じてきてほしいという会社からのメッセージではないでしょうか。それに応えるように、日々一生懸命勉強している姿を見ています。
―精米販売や酒米販売という仕事のやりがいは、どんな部分でしょうか?
提案した商品が実際に売り場に陳列されるというのは、何にも代えがたい達成感があります。

そうですね、私も同様です。当社は新潟県の米卸としては最大手ですが、だからといってケンベイの主力商品である精米が、市場競争において優位なことばかりという訳ではないんです。精米というのは、もともと付加価値を付けづらい商材ですし、大手であるがゆえに、当社の販売価格をひとつの基準として競合他社に価格条件を提示されるケースもあります。ただ、そういった厳しい市場競争のなかで自分の提案を採用してもらうということが、自分の提案力だけではなく、ケンベイの諸先輩方が営々と築いてきた信頼関係に根差したものだということを、日々の商談のなかでしばしば心強く感じています。稲川さんはどう?
量販店のお取引先様との商談は、やはり数値的なものが強く求められることもあって、冷静でドライな視点が必要であることを感じます。緊張して身が引き締まるシーンもしばしばですが、その分、店頭に並んだ自社商品を見た時の達成感はひとしおです。それに対して、酒蔵のお取引先様との商談は、家族のように居心地がよくてついつい長話をしてしまうというような場面もあります。酒米の業務は専門的な要素が多く、先輩に提案フォローをしてもらう場面もありますが、一般精米だけではなく酒米にも興味を持つようになりましたし、何より日本酒を飲むようになりました(笑)
商材に興味を持てるかというのは、営業マンとしては大事なところかもしれません。どんな視点や発想から良質な提案が生まれるか分からないしね。私は、お取引先様のお困りごとを建設的な提案で解決するというのが、営業としての最も大きな働きどころだと思っています。お取引先様のもつ課題に対して、適切なアンサーを一緒に考える。そんな営業が理想だし、そういう提案ができた時は、この仕事のやりがいを強く感じます。
―では逆に、この仕事の大変なところはどんな部分ですか?
これはどんな他社メーカー様も、多かれ少なかれ同様の悩みがあるものだと思っていますが、営業部門と製造部門の意見のぶつかり合いはどうしてもありますね。
ですよね。お取引先様の要望に応えたいと思って製造依頼や計画変更をしたことで、製造部門に私が考えるよりもずっと大きな影響が出てしまうことなど、迷惑を掛けてしまう場面があります。
それぞれの立場があって、お互いプライドをもって取り組んでいるからこそ発生することなので、真摯に誠実に話し合いをするしかないと思います。美味しいお米を届けたいという志は、営業も製造も一緒です。
格好良い!私も同じように後輩に言いたいと思います(笑)
続きまして、営業マンとしてのワークライフバランスについて教えてください。
仕事とプライベートの線引きという意味合いでいうと、ちょっと仕事に寄ってる気はする…かも(笑)営業という仕事は常に相手のあることなので、どうしても自分の計画通りに進まない部分があります。その分たくさん働かなくてはならないという意味ではないですが、やらなければならないタスクを放置できない性格なこともあって、毎日定時に退勤するのはなかなか難しいというのが実情ですね。残業=良いことではないという意識は、社内に十分に根付いているのを感じるし、自分のプライベートを充実させるためにも、もっとスキルを上げて効率よく取り組む必要があるなと思います。
私も、もう少し早く退勤できるように、毎日の段取りを見直したいと思っています。家で過ごす時間が好きだし、趣味ももっと充実させたい。一方で、やりかけの仕事や解決していないトラブルのことは会社にいなくても気になります。結局、ワークとライフのどちらかだけが充実するということは難しくて、いかにそのバランスをとっていくかという意味なんだろうと思います。
ケンベイ社員として守るべきルール10カ条のなかにも、『私は家庭と健康を大切にします』という言葉があって、これはワークライフバランスという言葉が生まれる前に同じ意味合いで謳われたルールなんだろうと思います。仕事も家庭もどちらも大切にしないと良いモチベーションは保てませんよと、ずっと前から同様の考え方を持っていたんだろうと。
―慧眼な先輩たちですね。ではそのモチベーションについては、どのように感じていますか?
私は自分自身について、あまり起伏がないように感じます。一定ラインが持続しているというか。それを周囲の先輩達からやる気がないと思われていると困りますが(笑)
稲川さんは、責任感をもって黙々と進めるタイプだよね。みんな理解しているから大丈夫(笑)
やるべきことをやって、日々小さな達成感を感じています。ただ、自分がやっていることが本当に必要なことなのか、自分がやるべきなのか後輩に引き継ぐべきではないのか、というようなことをあまり考えずに集中してしまっているという部分はあると思います。
そういう視野を持って取り組んでいること自体が良いことだと思うし、若手にはそういう意見をもっと挙げてほしいですね。それぞれ考え方が違う者同士が一緒に仕事をしていて、あれ?という違和感や、もっとこうしたほうが良いのでは?という発想など、感性や感覚を共有していくことがチームとしての強さになっていくだろうし、自分の意見を言える場があることや意見が採用されること、自分がチームの力になっているという感覚は、間違いなく良いモチベーションに繋がると思います。
そうですよね。話し合う機会を持つことよりも、目の前の作業をただこなすほうが楽だったりもしますが、これを機会にもう少し考えてみたいと思います。
モチベーションって、結局は自分で設定するしかないと思うんですよね。例えば売れている映画や音楽だって人によって感じ方が違うように、何のために頑張るか、頑張れるかっていうのは、それぞれ自分なりの関わり方を探すしかないだろうと。私は、仕事が立て込んでいるときは、突っ走っているような充実感があってモチベーションが高いことを自分で感じます。一方で走り切ったあと、ふとした時に少し気が抜けてしまう瞬間があるのも自覚しています。直していかないと(笑)
―なるほど。では、例えば異動や転勤で、担当業務が変わることはどう考えていますか?モチベーションには影響するでしょうか?
それは、一時的なモチベーションの変化はあると思いますが、逆に新たな気持ちで仕事と向き合う良い機会になるとも思います。
私は今のところ、これから先もずっと米穀の営業マンでいたいと思っています。もともと、実家が農家だったこともあり、大学でも米の食味や物性に関する研究をしてきたので、米のスペシャリストになりたいという想いが強いです。
そういう想いも大事だと思います。ただ、就活をしている時とか入社したばかりの頃って、異動や転勤について否定的な印象が強いような気がしますが、経験者の人たちと話しても、振り返るといろいろと自分の糧になっているという意見が多いのも事実かなと。自分の場合は入社5年目から5年間、関東営業部へ赴任していたのですが、やはり学ぶことは多かったと思います。もちろん赴任直後はちょっと混乱したけど、新潟とは違う取り扱い商材で、もっと大きな市場で仕事をしたことは、自分にとって良い経験だったと考えています。その後、また地元である本社で同じ精米販売の仕事を担当しているけど、やはりどこかリセットしたような、新たな挑戦が始まるような気持ちで仕事に向き合えたという部分もあると思います。
なるほど、何事も前向きに捉えていくことで、自分にとって良い経験として消化しているということですね。見習わせていただきます!
―清田さんは、今の稲川さんが過ごしている入社3年目とはどういう時期だと思いますか?
入社3年目っていうと、仕事について少しずつ主体的に考えられるようになってくる頃だと思います。担当業務をひと通り理解して、お取引先様と深いところで対話できるようになってくる、つまり本当の意味で楽しくなってくる時期かなと。
―なるほど。では、これからの稲川さんに期待することは何ですか?
正直、スタイルは今のままで良いのではないかと思います。黙々と担当業務を完遂して、責任を果たす。立派な営業の姿だと思います。強いて個人的な想いをいえば、そこに自分らしさがプラスされるともっと魅力的ですね。稲川さんは、取り扱う商材の種類が多いぶん、いろんな情報に触れる機会があるだろうし、話しやすい人柄であることも含めて、お取引先様に溶け込むのも早いと思います。そういう営業としての自分の武器を磨いていってほしいと思います。
―なるほど、そうなれば鬼に金棒ですね。稲川さんは、今の清田さんと同じ入社14年目になる頃には、どうなりたいですか?
もっと専門的な知識を身につけて、提案力のある営業マンになりたいと思います。営業のときに、清田さんと同行で商談をする機会があるのですが、やはりお取引先様への提案にも経験に根差した説得力があるし、隣にいてくれる安心感のようなものを強く感じています。自分が清田さんに感じているように、自分も後輩に安心感を与えられるような、頼られる存在になっていたいです。
―理想の先輩像ですね。では最後に、今回のテーマである『challenge』を踏まえて、今後やりたいことを教えてください。
私は精米担当として、新潟にある全ての量販店にケンベイの精米を陳列したいです。そのために、もっと勉強して専門的な知識を習得し、提案品質を高めたいと思います。今の時代、情報はあらゆるところから入ってきます。現場で学ぶことは大きいですが、座学なども含めてしっかり自分で勉強して、お取引先様のお役に立てる提案力を身につけたいと考えています。
いいですね、応援します。精米も酒米もあるので、いっぱい勉強することがありますね(笑)
私は、何か新しいことを開拓しなくてはと考えています。人口の減少や食生活の変化によって、精米の市場は縮小していく傾向にあると思います。そういう環境のなかで自分に何ができるのか、何をすべきなのか。既存の商売は継承しつつも、ケンベイだからこそ価値を発揮できる新たなチャネルの開拓に貪欲に取り組んでいきたいと思います。目先の売上や利益だけを重視するのではなく、時間が掛かったとしても、チャレンジの裾野を広げていくような視野で行動したいと思います。
―さすが、お二人とも明確なイメージをお持ちですね。
―最後になりますが、就職活動中の学生さんへ、自分の経験を踏まえてメッセージをください。
いろいろな企業を見て、いろんな試験を受けてほしいです。自分が就活をしているときを振り返ると、あまり明確な意識を持っていなかったと思います。就活は、いろいろな企業の風土や考え方を知るチャンスです。就活を通して得た知識や価値観は、きっとその後の社会人生活にも活きてくる経験になりますので、内定をもらうことだけを目的とするのではなく、多くの情報に触れてほしいと思います。
私も、興味の幅を狭めないで、いろいろな業界を見てほしいと思いますね。職種や業種など、はじめから絞ってしまうのではなく、興味のあることはどんどん調べるべきだと思います。これは自分の体験談ですが、就活を進めるなかで、もしかしたら自分はあまり話すのは得意ではないかもしれないと思い、営業志望に疑問を持ったことがありました。そんな時、ある企業の採用担当の方から、『営業は話すことも大事だけど、聞くことも大事なんだ』というエピソードを伺って、もう一度営業という仕事について考えるきっかけをもらったことがありました。あらゆる経験が判断材料になりえますので、視野を広くもって活動してほしいですね。
―ありがとうございました。理想の先輩後輩像であるお二人の、今後益々のご活躍を期待します。
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